運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
そこまで気を遣わせてしまい、本当に申し訳ない気持ちだったが、住所を知られることに不安はなかった。私が優希くんに場所を告げると、車は静かに走り出した。
「ここ?」
三十分ほどしてナビが示した先に着くと、優希くんが少し怪訝そうな声を漏らした。それも当然だ。辿り着いたのは路地裏の、入り組んだ一角にある古いコーポだった。三階建ての二階の一室。子どもを育てる女性が住むには不釣り合いに見えるかもしれない。けれど、私は目立たないことを第一に選んだ。琴音が訪れる可能性のない場所であること、それだけが条件だった。
「あの、少し待っていてもらえますか?」
そう伝えて結菜に笑いかけると、車を降りた。まだ痛む身体では階段を一気に上がることはできず、歯がゆい思いをしながら二階へと向かう。
「ここ?」
三十分ほどしてナビが示した先に着くと、優希くんが少し怪訝そうな声を漏らした。それも当然だ。辿り着いたのは路地裏の、入り組んだ一角にある古いコーポだった。三階建ての二階の一室。子どもを育てる女性が住むには不釣り合いに見えるかもしれない。けれど、私は目立たないことを第一に選んだ。琴音が訪れる可能性のない場所であること、それだけが条件だった。
「あの、少し待っていてもらえますか?」
そう伝えて結菜に笑いかけると、車を降りた。まだ痛む身体では階段を一気に上がることはできず、歯がゆい思いをしながら二階へと向かう。