運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
「どうぞ」
その声を聞いてから、お盆を持って部屋に入ると、スマホで電話をしながらパソコンを操作している優希くんの姿があった。そっとコーヒーをデスクに置き、すぐに戻ろうと背を向けた瞬間、手に感触があり振り返った。優希くんが私の手を取り、引き留めたのだ。
「ありがとう」――そう口だけが動いているのを見て、私はコクコクとうなずいて見せる。彼にとってはただのコミュニケーションなのだろうが、私にとっては胸がドキドキして仕方がなかった。
そのとき、「なんだって?」と少し怒気を含んだ声が聞こえ、私は思わず動きを止めた。
「さすがに、いくらミッドセストとの取引でも、そこまでわが社を軽く見られる必要はない」
きっぱりと言い切ると、優希くんは電話を切った。
「悪い。ありがとう、コーヒー」
今までのビジネスの声色とは打って変わり、柔らかい声音に私は「いえ」とだけ答える。
その声を聞いてから、お盆を持って部屋に入ると、スマホで電話をしながらパソコンを操作している優希くんの姿があった。そっとコーヒーをデスクに置き、すぐに戻ろうと背を向けた瞬間、手に感触があり振り返った。優希くんが私の手を取り、引き留めたのだ。
「ありがとう」――そう口だけが動いているのを見て、私はコクコクとうなずいて見せる。彼にとってはただのコミュニケーションなのだろうが、私にとっては胸がドキドキして仕方がなかった。
そのとき、「なんだって?」と少し怒気を含んだ声が聞こえ、私は思わず動きを止めた。
「さすがに、いくらミッドセストとの取引でも、そこまでわが社を軽く見られる必要はない」
きっぱりと言い切ると、優希くんは電話を切った。
「悪い。ありがとう、コーヒー」
今までのビジネスの声色とは打って変わり、柔らかい声音に私は「いえ」とだけ答える。