運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
 全身に視線を向けながら、自分に言い聞かせるように話す彼の姿に、つい笑いがこぼれる。

「気づかないと思うよ」
 私が笑い続けていると、優希くんはコホンと咳払いをしてから、中から取り出した洋服を私に差し出した。
「晴香も着替えてきて」
「え? 私も?」
 確かに、親子でこうして出かけられる日を、ずっと心のどこかで願っていた。そして、テーマパークの服を着ることも、小さいころからずっと憧れていた。
 胸の奥が熱くなるのを感じながら、私はそれを受け取り、自分の部屋へと戻った。

「ママ、かわいい」
 そんな言葉とともに、結菜が足元にぎゅっと抱きついてきた。
「うん、かわいいな」
 優希くんが結菜の声に同調するように、私の全身に視線を向ける。心から言ってくれている――なんとなくそう思えて、私は恥ずかしくて、顔に熱が集まる気がした。
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