運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
 そう言い残すと、優希くんは私に「行こう」と声をかけ、その場を離れた。
「……いいの?」
 あまりにもおじい様の神経を逆なでしてしまったのではないかと心配になって尋ねると、優希くんは「大丈夫だよ」と穏やかに答えた。

 彼がそう言うのなら、信じるしかない。家族なのだから、おじい様の性格は私よりも理解しているはずだ。
 一通り挨拶を終えたあと、私は化粧を直したくなり、優希くんに声をかけた。
「ちょっと、化粧室に行ってくるね」
「俺も行くよ」
 そう言った彼を手で制し、私は微笑みながらそっとその場を辞した。
 化粧室に入り、鏡の前で小さく息を吐いた――その瞬間だった。

「……晴香?」
 信じられない――そんな色を帯びた声が、背後から響いた。
 あまりにも聞き覚えのある声に、私は一瞬、振り返ることができなかった。しかし、鏡に映った姿は、やはり琴音と麻子さんだった。
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