運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
こちらには来ないでほしい――そう願ったがどんどんこっちに近づいてくる。けれど、琴音は私に一瞥もくれず、まっすぐ横を通り過ぎていく。なにも言われなかったことに、胸の奥でそっと安堵の息をついた。
だが次の瞬間、すれ違いざまに、ヒールの先が思い切り私の足を踏みつけた。
声が漏れそうになるのを必死にこらえる。
「ごめんなさい」
わざとに決まっているが、わざとらしく琴音は謝罪をしたあと、私のすぐ後ろの席へと腰を下ろした。
どうしてわざわざそこに――と思わないでもなかったが、気にしたところでどうにもならない。
私は気持ちを切り替え、紗江とのたわいない会話に意識を戻しながら、再び食事を口に運んだ。
だが、それでも後ろからの会話は耳に入ってくる。
「琴音さん、こないだ朝倉社長と一緒にいなかったですか?」
弾んだ声。後輩らしき女性社員が、琴音にそう問いかける。
だが次の瞬間、すれ違いざまに、ヒールの先が思い切り私の足を踏みつけた。
声が漏れそうになるのを必死にこらえる。
「ごめんなさい」
わざとに決まっているが、わざとらしく琴音は謝罪をしたあと、私のすぐ後ろの席へと腰を下ろした。
どうしてわざわざそこに――と思わないでもなかったが、気にしたところでどうにもならない。
私は気持ちを切り替え、紗江とのたわいない会話に意識を戻しながら、再び食事を口に運んだ。
だが、それでも後ろからの会話は耳に入ってくる。
「琴音さん、こないだ朝倉社長と一緒にいなかったですか?」
弾んだ声。後輩らしき女性社員が、琴音にそう問いかける。