運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
 現れたのは、三人の男性たち。黒のスーツを身にまとってはいるが、その立ち居振る舞いにはまるで品が感じられなかった。

 なだれ込むようにして入ってきた彼らの姿を見た瞬間、私は本能的に危機を感じ、背筋が凍るような感覚を覚えた。
「へえ、意外にいい女じゃん」

 入ってくるなり、全身を値踏みするような視線を浴び、背筋を伝って冷たい汗が流れ落ちる。

 ――はめられた。

 母の遺品を壊されたり、水を浴びせられたり、これまでも散々嫌がらせを受けてきた。だが、まさかここまで仕組まれるなんて。
「この店、奥に完全な個室があるんだよ。知ってた?」
 ひとりの男に乱暴に腕を掴まれ言われたその言葉に、血の気が引いていくのをはっきりと感じた。同時に思う。もう限界かもしれない、と。

「何ができるかくらい、わかるよな?」
「知らない……どうして、こんなことを……」
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