運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
 けれど――彼のアメリカ行きが近づいていることも、わかっていた。
 
 次に会えるのはいつになるのか、もしかするともう会えないのかもしれない。そんな思いが胸の奥で静かに重くなっていた。
 そして迎えたその週末。今日は、彼と過ごせる最後の一日になるかもしれない――そう思いながら私は支度を整え、出かけようと玄関へ向かった。だが、その瞬間、琴音に身体を思い切り突き飛ばされた。
 琴音の目は怒りに燃え、頬をひきつらせ声を張り上げる。

「私が朝倉さんと会ってることを知っていて、わざと彼に近づいたの!? お見合いをするはずだったのよ」

 ――あなたたちが知り合う前から、私は彼を知っている。そんなことを口にしたところで、火に油を注ぐだけだ。私は小さく息を吐き、突き飛ばされた反動で飛んでいってしまったバッグを拾う。

「琴音がお見合いをすることなんて知らないわ」
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