私と彼と彼のアンドロイド
「お、今の表情いただき!」
希世はすぐさま新規ページを作ってタブレットにペンを走らせる。
「やめて、恥ずかしい!」
慌てる音緒にかまわず、希世はペンを動かす。
「スパダリいいなあ。博士でお金があって将来は所長でしょ? 地位、名誉、財産が確約されててなんでも話を焼いてくれて。結婚指輪も服もハイブランド」
「お父さんに気を使ってるだけだと思う」
しょんぼりする音緒に、大翔はあきれた顔をした。
「そんなんでよく結婚したよな」
「だって……好きですから」
消え入りそうな音緒を見て、希世は目を細めて大翔を見た。
「先輩、最低に失礼ですよ。音緒に謝ってください」
「……わりぃ」
目を逸らし、申し訳なさそうな声で大翔は謝る。
「愛があるから大事にされてるんじゃん。自信持ちなよ!」
タブレットのペンを持ったまま、希世が音緒の肩を叩いた。
「ありがと」
音緒は無理矢理に笑顔を作った。
帰りの電車に揺られ、音緒はぼんやりと流れる景色を眺める。
父は前代の所長の跡取り。坊ちゃん育ちで、庶民だった母と出会って結婚した。
父のつながりでお坊ちゃんと結婚する可能性があるからと、音緒はお嬢様として必要な教養を叩きこまれた。一方で誰と結婚するかはわからないのだからと庶民としての教育もされた。
希世はすぐさま新規ページを作ってタブレットにペンを走らせる。
「やめて、恥ずかしい!」
慌てる音緒にかまわず、希世はペンを動かす。
「スパダリいいなあ。博士でお金があって将来は所長でしょ? 地位、名誉、財産が確約されててなんでも話を焼いてくれて。結婚指輪も服もハイブランド」
「お父さんに気を使ってるだけだと思う」
しょんぼりする音緒に、大翔はあきれた顔をした。
「そんなんでよく結婚したよな」
「だって……好きですから」
消え入りそうな音緒を見て、希世は目を細めて大翔を見た。
「先輩、最低に失礼ですよ。音緒に謝ってください」
「……わりぃ」
目を逸らし、申し訳なさそうな声で大翔は謝る。
「愛があるから大事にされてるんじゃん。自信持ちなよ!」
タブレットのペンを持ったまま、希世が音緒の肩を叩いた。
「ありがと」
音緒は無理矢理に笑顔を作った。
帰りの電車に揺られ、音緒はぼんやりと流れる景色を眺める。
父は前代の所長の跡取り。坊ちゃん育ちで、庶民だった母と出会って結婚した。
父のつながりでお坊ちゃんと結婚する可能性があるからと、音緒はお嬢様として必要な教養を叩きこまれた。一方で誰と結婚するかはわからないのだからと庶民としての教育もされた。