「帰りたくないんだろ」~好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!~
「なにがあったか知らんが、おまえは、悪くない。……おまえのような人間には、誰も言ってやらんだろうと思った」

「……」

「以上だ。早く帰れ」

 なにごともなかったかのように仕事に戻る蒔田。

 ……なんだったんだいまのは……。

 でも蒔田の目はすごく真剣だった。

 鼓動が、速かった。

 彼女は、部屋を出た。セキュリティーロックがかかり、ピッと音が鳴る。蒔田さん。

「帰ってチャーハンなんか作らないだろうなあ……」

 会社を出ると、夜空の星がやけに眩しい。


 おまえは、悪くない。


「そういうことに、しちゃお」

 そう呟いてもみても、夜空の星たちは滲んで見えてしまうのだった。

 *
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