「帰りたくないんだろ」~好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!~
act3. 目撃
「えーでもそれ榎原さん的にどうなんですか」
「なにが」と、うどんを啜る後輩に彼女は尋ねた。
「SE志望なのに事務に回されるってことです」
「え。ううん、別に構わないよ。あとあと考えればたぶんこういう経験って無駄にならないと思うんだよね。人生長いんだし回り道もしてみてもいいかなあって。それに、……寺西さんの仕事が大変なんだって分かったのが収穫……」
「宗方(むなかた)さん、キレるとめっちゃ怖いですもんね」
「し。声が大きい」と彼女は後輩・道林(みちばやし)ミカを注意する。誰に聞かれるか分かったものじゃないのだ。
食堂という場所は、女子校の女子トイレに等しい。自社ビルではなく、他社も入っているビルとはいえ、同じ会社の人間を多く見かける場所である。
噂の、宝庫だ。
「ここ。空いてる?」
案の定。
聞こ覚えのある声がするので顔をあげれば、寺西が微笑みかけていた。「榎原さん、道林さん。なんか、久しぶりだね」
「ですね。あ、空いてますよ」
「どうぞ」
「なにが」と、うどんを啜る後輩に彼女は尋ねた。
「SE志望なのに事務に回されるってことです」
「え。ううん、別に構わないよ。あとあと考えればたぶんこういう経験って無駄にならないと思うんだよね。人生長いんだし回り道もしてみてもいいかなあって。それに、……寺西さんの仕事が大変なんだって分かったのが収穫……」
「宗方(むなかた)さん、キレるとめっちゃ怖いですもんね」
「し。声が大きい」と彼女は後輩・道林(みちばやし)ミカを注意する。誰に聞かれるか分かったものじゃないのだ。
食堂という場所は、女子校の女子トイレに等しい。自社ビルではなく、他社も入っているビルとはいえ、同じ会社の人間を多く見かける場所である。
噂の、宝庫だ。
「ここ。空いてる?」
案の定。
聞こ覚えのある声がするので顔をあげれば、寺西が微笑みかけていた。「榎原さん、道林さん。なんか、久しぶりだね」
「ですね。あ、空いてますよ」
「どうぞ」