破滅ルートを辿る和風シンデレラストーリーの悪役令嬢(義妹)なのに、ヒーローから溺愛されている件について
4話 ごきげんよう、みなさんチョロいわね
そこからの私の行動は早かった。
まず、記憶にある限りの私や母の香代子への嫌がらせを時系列に書き記し、頭に叩き込んだ。
「直近の事件は、つぎの家庭教師の日……って、明後日!」
亜蘭さまが来る直前に、香代子と庭を歩いているときに小百合が香代子を転ばせてしまい、そこに亜蘭さまが登場。小百合に非難の目を浴びせるシーン。
香代子は足を挫いて、しばらく松葉づえ生活になるのだが、それを不憫に思った亜蘭さまが、女学校の送り迎えを買って出て香代子のもとに通い親交を深めていくきっかけとなるのだ。
もちろん、その馬車に小百合は乗せてもらえずに、地団太を踏む羽目になる。
「もうとにかく、極力二人に近づくのはよそう」
そうすれば、被害を与えることも受けることもないのだから。
だから、家庭教師ももう教わるのをやめたいと父に願い出てきた。
もともと小百合は勉強など興味はなく、ただ単に亜蘭の側にいたいという不純な動機しかなかった。もちろん、前世を思い出した今の私も、勉強に未練はないのでそこは問題ない。
父にはたいそう不思議がられたけれど、「興味がないのならやっても仕方ないな」と承諾してもらえた。
ただ、つぎの家庭教師の日に挨拶だけはするようにと言われたので、それだけは仕方がない、ちょろっと顔を出してお礼を言って退散するつもりだ。
そして、家庭教師を辞退した話を聞きつけた母が、血相を変えて私を訪れたけれど、意思を変えるつもりはないときっぱりと言うと肩を落として去って行った。きっと次期公爵家当主の亜蘭さまの所に嫁がせたかったのだろう。
だけど母は溺愛している娘には逆らえないタイプなので、私が強い態度でいれば大人しくなるのではないか、と思っている。
「あとは、あの二人が愛を深めてくっついてくれれば、私の未来は安心のはず!」
惹かれあうのは当然の二人なのだから、障壁さえとりのぞけばあっという間だろう。
「――小百合さん、お支度できましたか?」
「はい、今行きます!」
部屋の向こうから聞こえた香代子の声に返事をして、私は鞄を手に立ち上がった。
そこからの私の行動は早かった。
まず、記憶にある限りの私や母の香代子への嫌がらせを時系列に書き記し、頭に叩き込んだ。
「直近の事件は、つぎの家庭教師の日……って、明後日!」
亜蘭さまが来る直前に、香代子と庭を歩いているときに小百合が香代子を転ばせてしまい、そこに亜蘭さまが登場。小百合に非難の目を浴びせるシーン。
香代子は足を挫いて、しばらく松葉づえ生活になるのだが、それを不憫に思った亜蘭さまが、女学校の送り迎えを買って出て香代子のもとに通い親交を深めていくきっかけとなるのだ。
もちろん、その馬車に小百合は乗せてもらえずに、地団太を踏む羽目になる。
「もうとにかく、極力二人に近づくのはよそう」
そうすれば、被害を与えることも受けることもないのだから。
だから、家庭教師ももう教わるのをやめたいと父に願い出てきた。
もともと小百合は勉強など興味はなく、ただ単に亜蘭の側にいたいという不純な動機しかなかった。もちろん、前世を思い出した今の私も、勉強に未練はないのでそこは問題ない。
父にはたいそう不思議がられたけれど、「興味がないのならやっても仕方ないな」と承諾してもらえた。
ただ、つぎの家庭教師の日に挨拶だけはするようにと言われたので、それだけは仕方がない、ちょろっと顔を出してお礼を言って退散するつもりだ。
そして、家庭教師を辞退した話を聞きつけた母が、血相を変えて私を訪れたけれど、意思を変えるつもりはないときっぱりと言うと肩を落として去って行った。きっと次期公爵家当主の亜蘭さまの所に嫁がせたかったのだろう。
だけど母は溺愛している娘には逆らえないタイプなので、私が強い態度でいれば大人しくなるのではないか、と思っている。
「あとは、あの二人が愛を深めてくっついてくれれば、私の未来は安心のはず!」
惹かれあうのは当然の二人なのだから、障壁さえとりのぞけばあっという間だろう。
「――小百合さん、お支度できましたか?」
「はい、今行きます!」
部屋の向こうから聞こえた香代子の声に返事をして、私は鞄を手に立ち上がった。