勇者に婚約破棄された魔女は、魔王に婚約を申し込みに行きました。 ~かつて最恐と呼ばれた魔女の封印は、無知な勇者が解きました~
ジアンナと魔王が廊下を歩いていると、すれ違う魔族たちが一様に驚いた顔をした。書類の山に埋もれがちな魔王が廊下を歩いているなんて、かつては想像もできなかった光景だったからだ。
ふと、魔王が寄せられる視線を追うと、1人の兵士は大げさなほど肩を揺らした。まだ新兵のようで、恐る恐る顔を上げる。
「……」
「あ…こ、こんにちは」
「ああ、こんにちは」
「「……」」
ぎこちない上司と部下の会話に、ジアンナは思わず魔王の脇腹を肘で小突いた。小突かれた魔王は不思議そうな顔をするも、ジアンナの視線から言いたいことを汲み取ったようだ。
「……最近はどうだ?訓練は順調か?」
「は、はい!!先輩方も本当に優しくて、俺…田舎からここまで1人で出てきたんですけど、友達もできたんです!」
「ははっ、それは良かった。何か困ったことがあったらすぐに相談するんだぞ」
2人の楽しげな会話を聞いたからなのか、次第に魔族が集まってくる。皆、様子を伺いつつも、本当は魔王と喋りたかったようだ。
「ま、魔王様。今日は珍しいですね。お散歩ですか?」
「ああ、少しな。ハンツに追い出されたんだ」
「ジアンナさんもですか?」
「ええ。気晴らしに散歩を勧めてもらったの」
「ジアンナさん。先日は、色々教えていただきありがとうございました!」
「全然気にしないでください。今後も、いつでも声をかけてください」
「何を教えたんだ?」
「ある国についての歴史を少し。ほら、外交にも役立つ話でしょう?」
「本当に助かりました!ありがとうございます!また、お願いしたいです」
「もちろん!」
兵士の言葉を受けて、ジアンナは得意げに胸を張る。その様子に、魔王は嬉しそうに笑った。
ふと、魔王が寄せられる視線を追うと、1人の兵士は大げさなほど肩を揺らした。まだ新兵のようで、恐る恐る顔を上げる。
「……」
「あ…こ、こんにちは」
「ああ、こんにちは」
「「……」」
ぎこちない上司と部下の会話に、ジアンナは思わず魔王の脇腹を肘で小突いた。小突かれた魔王は不思議そうな顔をするも、ジアンナの視線から言いたいことを汲み取ったようだ。
「……最近はどうだ?訓練は順調か?」
「は、はい!!先輩方も本当に優しくて、俺…田舎からここまで1人で出てきたんですけど、友達もできたんです!」
「ははっ、それは良かった。何か困ったことがあったらすぐに相談するんだぞ」
2人の楽しげな会話を聞いたからなのか、次第に魔族が集まってくる。皆、様子を伺いつつも、本当は魔王と喋りたかったようだ。
「ま、魔王様。今日は珍しいですね。お散歩ですか?」
「ああ、少しな。ハンツに追い出されたんだ」
「ジアンナさんもですか?」
「ええ。気晴らしに散歩を勧めてもらったの」
「ジアンナさん。先日は、色々教えていただきありがとうございました!」
「全然気にしないでください。今後も、いつでも声をかけてください」
「何を教えたんだ?」
「ある国についての歴史を少し。ほら、外交にも役立つ話でしょう?」
「本当に助かりました!ありがとうございます!また、お願いしたいです」
「もちろん!」
兵士の言葉を受けて、ジアンナは得意げに胸を張る。その様子に、魔王は嬉しそうに笑った。