完璧すぎる淑女は「可愛げがない」という理由で婚約破棄されました。 ~元聖女ですが、古代魔術まで極めてみました~
そんな平穏な日々を送っていた、ある日のこと。
「【未曾有の大災害】…?」
それは王都から発刊された号外の一面を飾っていた。
大賢者の予言によると、5日後の深夜、突如として大地が裂け、空から隕石が降り注ぎ、街は壊滅的な被害を受けるという。その予言通りならば、間違いなく多くの人の命が失われる。
ただの預言ならばいい。しかし大賢者の預言となると、軽視するわけにはいかないと2人は思った。
「この様子だと、こっちまで被害が来そうだな」
アルベルトは号外を見つめながら、悩ましげに唸った。王都から辺境伯領までは、随分と離れている。しかし、被害の規模が分からない今、事前に手を打っておく必要はありそうだ。
「事前に結界を張りましょう。この地だけでも守らないと」
「…いいのか?」
「今はただの聖女もどき。力を使ったところで、誰にも指摘する権利はないわ」
そういうと共に立ち上がり、エメラルダとアルベルトは屋敷の中庭に出た。
晴れ渡った青空に、大災害を思わせる影は見当たらない。しかし、2人の顔は険しい。
「……結界を張ったら、すぐに王都に戻らせてもらうわ」
「わざわざ行かなくても、ご両親なら転移魔術で連れて、」
「__リリアーナの結界では耐えきれない」
エメラルダは空を見上げたまま、断言した。
彼女が思い出すのは、古代魔術を初めて行使した日に見た結界。時折桃色の稲妻が走っていたそれは、お世辞にも強固とは言えなかった。
「……エメラルダのことを捨てた王子の国だろ。知らないふりをすることだってできる。この地だって、俺たちなら守り切れるだろ」
「でも、……力があるなら救いたいじゃない」
エメラルダは困ったように笑った。
「【未曾有の大災害】…?」
それは王都から発刊された号外の一面を飾っていた。
大賢者の予言によると、5日後の深夜、突如として大地が裂け、空から隕石が降り注ぎ、街は壊滅的な被害を受けるという。その予言通りならば、間違いなく多くの人の命が失われる。
ただの預言ならばいい。しかし大賢者の預言となると、軽視するわけにはいかないと2人は思った。
「この様子だと、こっちまで被害が来そうだな」
アルベルトは号外を見つめながら、悩ましげに唸った。王都から辺境伯領までは、随分と離れている。しかし、被害の規模が分からない今、事前に手を打っておく必要はありそうだ。
「事前に結界を張りましょう。この地だけでも守らないと」
「…いいのか?」
「今はただの聖女もどき。力を使ったところで、誰にも指摘する権利はないわ」
そういうと共に立ち上がり、エメラルダとアルベルトは屋敷の中庭に出た。
晴れ渡った青空に、大災害を思わせる影は見当たらない。しかし、2人の顔は険しい。
「……結界を張ったら、すぐに王都に戻らせてもらうわ」
「わざわざ行かなくても、ご両親なら転移魔術で連れて、」
「__リリアーナの結界では耐えきれない」
エメラルダは空を見上げたまま、断言した。
彼女が思い出すのは、古代魔術を初めて行使した日に見た結界。時折桃色の稲妻が走っていたそれは、お世辞にも強固とは言えなかった。
「……エメラルダのことを捨てた王子の国だろ。知らないふりをすることだってできる。この地だって、俺たちなら守り切れるだろ」
「でも、……力があるなら救いたいじゃない」
エメラルダは困ったように笑った。