完璧すぎる淑女は「可愛げがない」という理由で婚約破棄されました。 ~元聖女ですが、古代魔術まで極めてみました~
テラスから戻ったエメラルダは、誰にも見向きもせず、真っすぐに会場の出口へと向かった。彼女の冷たくも美しい横顔に、人々は囁き合う。
「やはり、噂は本当だったのね」
「ああ、この夜会で婚約破棄を伝えるおつもりだったらしいから」
「あんなに完璧なのに、可愛げがないというだけで捨てられるとは…」
エメラルダは、そうした声に耳を貸すことなく、ただ1人、まっすぐに歩き続けた。
彼女の瞳には、悲しみや後悔など浮かんでいない。
(ああ、私のことを捨てるなんて勿体ない。随分見る目がなかったのね)
完璧な彼女は、自己肯定感までもが高かった。しかし、それは過大評価という訳ではない。正当に評価をしたうえで、本当に非の打ちどころのない淑女なのだ。
エメラルダ・ヴァインベルク侯爵令嬢__世間は彼女を『神が愛した華』と称するのだった。
「やはり、噂は本当だったのね」
「ああ、この夜会で婚約破棄を伝えるおつもりだったらしいから」
「あんなに完璧なのに、可愛げがないというだけで捨てられるとは…」
エメラルダは、そうした声に耳を貸すことなく、ただ1人、まっすぐに歩き続けた。
彼女の瞳には、悲しみや後悔など浮かんでいない。
(ああ、私のことを捨てるなんて勿体ない。随分見る目がなかったのね)
完璧な彼女は、自己肯定感までもが高かった。しかし、それは過大評価という訳ではない。正当に評価をしたうえで、本当に非の打ちどころのない淑女なのだ。
エメラルダ・ヴァインベルク侯爵令嬢__世間は彼女を『神が愛した華』と称するのだった。