転生デビュー 〜おバカ王子とツンデレ悪役令嬢のジレキュンな日常〜
「なんだこれっ!」

 中央には円形のテーブルがあり、その上にはガラスのケーキスタンドにおもちゃのスイーツが飾られている。テーブルを囲む椅子は色とりどりのパステルカラーで、フリル付きのピンクのクッションが置かれている。

 窓辺にもふわふわクッションが積まれたソファがあり、レースのカーテンもメルヘンだ。

 壁にはハートや蝶のステッカーが貼られ、天井からは星型のクリスタルが吊るされている。光が当たると虹色の光がキラキラと反射する。

「女の子の部屋だ……」

 もしかしたら、ここにあるメルヘンな家具は、顧問に許可でももらってオリヴィアが取り寄せたのかもしれない。安っぽくないんだよな。トラと悪ノリしたのかな。

 呆然としながら俺は、そこに置いてあったベッドに座ってしまった。

 そう――、座り込んでしまったんだ。
 
「来ないでって言ったでしょ、ニコラ!」
「え」

 なぜか簡易な試着室みたいなところから、カーテンを開けてラビッツが登場した。

「ど、どうしてこんな早朝に!?」
「しかも、他の物に触らないでって言ったじゃない!」
「さ、触ってないけど……」
「ベッドに触れてるでしょ!」

 もしかして、これ思念品だったのか!?

「わ、悪い。他の物には触らない……が、ラビッツ、なんでそんな姿――」
「わっ。きゃぁぁぁぁ!」
「ラビッツ!?」

 突然どこかから滑り落ちてきた石鹸で転んだぁ!?

「と、止めて!」

 またもや突然どこかからマッサージボトルが落ちて、中のオイルがぶちまけられてラビッツが滑ってきたぁ!?

 白いビキニ姿のラビッツを止めようとするものの――、ぬるぬるだ。どうにか俺の両手両足で挟むようにラビッツを止めて、制服のシャツを脱ぐ。

「なんで脱ぎ出してるのよ!?」
「制服がぬるぬるになるし」
「あー、もう! 思考までやられてるわね!」
「と、とりあえず床は危険だ。どうにかベッドに上ろうって、ぬるぬるで滑るな!?」
「ベッドはもっと危険よ!」

 つるりと滑ってラビッツに覆いかぶさってしまう。俺の手はいつの間にか、その柔らかい肌に――。

「これ、やばいぞ! 何かがおかしい!」

 どうにか態勢を整えて上半身の下着のシャツも脱ぐ。

「だから脱がないでってば!」
「ぬるぬるで気持ち悪いんだよ。うわっ、また滑った!」

 またラビッツに覆いかぶさってしまう。

「あーもう! 呪いが発動してるのよ!」
「どんな呪いだよ!」

 真っ赤な顔で、ラビッツが俺を見上げた。上気した頬はやけに色っぽい。ゲームで見た白の水着を身に着けただけの彼女は、どうしようもなく艶めかしくてたまらなくなる。

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