友情結婚って決めたのに 隠れ御曹司と本気の恋をした結果
「最近俺達のこと、社内で噂になっているみたいですよ」
「なんで?」
「このテーブルだけ、幸せオーラが溢れてるって」
「そうなんだ! じゃあ、もっとみんなにお裾分けしなくちゃ!」
満面の笑みを浮かべてますます仕事をこなすペースを上げる自分とは異なり、蛍くんは感情を押し殺した声音で棒読み気味に告げた。
「そうですね」
「蛍くん? どうしたの……?」
「菫さんの笑顔は、太陽のように眩しくかわいらしいので……。俺以外にその魅力を知られてしまったらと思うと、不安で仕方がありません」
「今まで、見向きもされなかったんだよ? そんな私が結婚した途端に言い寄られるなんて……」
「絶対ないとは、言い切れませんよね」
彼に凄まれてしまったら、異論など言えるわけがない。
私は苦笑いを浮かべ、あっさりと降参を宣言した。
「う、うん……」
「忘れないでください。菫さんは、とても魅力的な女性なのだと」
「私は蛍くんと一緒にいるからこそ、毎日楽しくお仕事に集中できるのに……」
自分が残念そうに口にした些細な言葉は、どうやら夫を喜ばせるには充分すぎるほどの効力を発揮してしまったようだ。
「なんで?」
「このテーブルだけ、幸せオーラが溢れてるって」
「そうなんだ! じゃあ、もっとみんなにお裾分けしなくちゃ!」
満面の笑みを浮かべてますます仕事をこなすペースを上げる自分とは異なり、蛍くんは感情を押し殺した声音で棒読み気味に告げた。
「そうですね」
「蛍くん? どうしたの……?」
「菫さんの笑顔は、太陽のように眩しくかわいらしいので……。俺以外にその魅力を知られてしまったらと思うと、不安で仕方がありません」
「今まで、見向きもされなかったんだよ? そんな私が結婚した途端に言い寄られるなんて……」
「絶対ないとは、言い切れませんよね」
彼に凄まれてしまったら、異論など言えるわけがない。
私は苦笑いを浮かべ、あっさりと降参を宣言した。
「う、うん……」
「忘れないでください。菫さんは、とても魅力的な女性なのだと」
「私は蛍くんと一緒にいるからこそ、毎日楽しくお仕事に集中できるのに……」
自分が残念そうに口にした些細な言葉は、どうやら夫を喜ばせるには充分すぎるほどの効力を発揮してしまったようだ。