友情結婚って決めたのに 隠れ御曹司と本気の恋をした結果
 それを受けるかどうか、真剣に考える余裕もないほどに仕事に追われている。
 そんな私が誰かと結ばれて、一つ屋根の下で暮らす未来など、今までは想像もつかなかった。

 でも、もしも……。
 伊瀬谷くんを受け入れ、信頼関係が生まれたとしたら。
 しんどいから助けてほしいと、彼を頼れるようになるのだろうか……?

 ――悩んでる暇なんかない! 仕事に集中しなくちゃ……!

 5分とかからずにおにぎりを完食し、空のフィルムをゴミ箱に投げ捨てる。

 彼との関係を悩むのは、仕事を片づけてからでいい。

 そう何度も自分に言い聞かせて作業を進め、どうにか不自然に空いた穴を塞ぐことに成功したのだった。
< 17 / 238 >

この作品をシェア

pagetop