友情結婚って決めたのに 隠れ御曹司と本気の恋をした結果
「資格とか、血筋とか、そんなのにこだわっている場合じゃねぇ。どうやったら篝火グループの損失が出ないように立ち回れるのか。それだけを基準に考えるべきだろうが……!」
「蛍以外の適任が、いると思うのか」
「俺なんかより、よほど瑚太朗のほうが……!」
「瑚太朗くんは、社長には向いていない」
「なんで断言できるんだよ!」
「お前のような負けん気が、足りないからだ」
「だからって……!」
蛍くんは従兄弟と父親を交互に見つめ、悔しそうに唇を噛みしめる。
彼も、よくわかっているのだろう。
どれほど恫喝したところで、自分の進むべき道は変わらないと。
それでも叫び続けるのは、理不尽な現状を打破したいからだ。
「なんで俺だけが今の仕事を辞めて、篝火グループの犠牲にならなきゃなんねぇんだよ……!」
「そんなに1人が嫌なら、嫁さんを巻き込めばいい」
「何言ってんだ……?」
「社長夫人が別の会社で働いているなど、醜聞になりかねん。いっそのこと、同時期に辞めたらどうだ」
「菫さんにまで、俺の事情に巻き込めって言うのか!?」
冷静なお父様が火に油を注ぎ続けるせいで、蛍くんは怒りの炎を燃え上がらせ続ける。
「蛍以外の適任が、いると思うのか」
「俺なんかより、よほど瑚太朗のほうが……!」
「瑚太朗くんは、社長には向いていない」
「なんで断言できるんだよ!」
「お前のような負けん気が、足りないからだ」
「だからって……!」
蛍くんは従兄弟と父親を交互に見つめ、悔しそうに唇を噛みしめる。
彼も、よくわかっているのだろう。
どれほど恫喝したところで、自分の進むべき道は変わらないと。
それでも叫び続けるのは、理不尽な現状を打破したいからだ。
「なんで俺だけが今の仕事を辞めて、篝火グループの犠牲にならなきゃなんねぇんだよ……!」
「そんなに1人が嫌なら、嫁さんを巻き込めばいい」
「何言ってんだ……?」
「社長夫人が別の会社で働いているなど、醜聞になりかねん。いっそのこと、同時期に辞めたらどうだ」
「菫さんにまで、俺の事情に巻き込めって言うのか!?」
冷静なお父様が火に油を注ぎ続けるせいで、蛍くんは怒りの炎を燃え上がらせ続ける。