友情結婚って決めたのに 隠れ御曹司と本気の恋をした結果
「すみません。本当に……。俺もできれば、辞めたくなかったのですが……」
「いや。家庭の事情なら、仕方ない。こちらのことはあまり気にするな。新天地でも、頑張れよ」
「はい。妻を、よろしくお願いします」
蛍くんはいつかこうなると予測していたからか。
すぐに誰かが自分の仕事を引き継げるように、事前に準備をしてくれていた。
「これが俺の担当分です。暇があったら、目を通してください」
「あ、ありがとう……」
その用意周到さには、若干引いてしまう。
私には絶対にできない芸当だったからだ。
――さ、さすがは大企業の御曹司……。
彼の妻になれたことが誇らしい気持ちと、自分のほうが先輩なのに部下よりも能力が劣っていると突きつけられた現実を受け入れきれずモヤモヤとした気持ちでいっぱいになりつつ、苦笑いを浮かべて夫を見送った。
「蛍くん。頑張ってね」
「ええ。菫さんも。身体だけは、壊さないでください。それと、どんなに忙しくても、1週間に一度は家に帰ってくること」
「うん」
「約束が守れなければ、迎えに来ますからね」
「はーい!」
「それでは、お疲れ様でした」
――こうして、私達夫婦の道は別れた。
「いや。家庭の事情なら、仕方ない。こちらのことはあまり気にするな。新天地でも、頑張れよ」
「はい。妻を、よろしくお願いします」
蛍くんはいつかこうなると予測していたからか。
すぐに誰かが自分の仕事を引き継げるように、事前に準備をしてくれていた。
「これが俺の担当分です。暇があったら、目を通してください」
「あ、ありがとう……」
その用意周到さには、若干引いてしまう。
私には絶対にできない芸当だったからだ。
――さ、さすがは大企業の御曹司……。
彼の妻になれたことが誇らしい気持ちと、自分のほうが先輩なのに部下よりも能力が劣っていると突きつけられた現実を受け入れきれずモヤモヤとした気持ちでいっぱいになりつつ、苦笑いを浮かべて夫を見送った。
「蛍くん。頑張ってね」
「ええ。菫さんも。身体だけは、壊さないでください。それと、どんなに忙しくても、1週間に一度は家に帰ってくること」
「うん」
「約束が守れなければ、迎えに来ますからね」
「はーい!」
「それでは、お疲れ様でした」
――こうして、私達夫婦の道は別れた。