友情結婚って決めたのに 隠れ御曹司と本気の恋をした結果
「よし、できた……!」
粗挽き肉を捏ねて叩いて成形し、油を引いて熱した調理器具で焼く。
そうして出来上がったのは、肉汁がたっぷり閉じ込められたハンバーグだ。
お皿に乗せたあと、ソースをかけて上出来だと自画自賛していれば、後方から淡々とした低い声が聞こえてくる。
「おいしそうですね」
「わぁ!?」
「すみません。驚かせてしまいましたか」
「お、お帰りなさい……。いつ、戻ってきたの?」
「10分ほど前です」
「声、かけてくれたらよかったのに……!」
「集中しているようだったので。邪魔するのは、よくないと思ったのですが……」
蛍くんの視線は、調理を終えたばかりのハンバーグに釘づけだ。
こんなこともあろうかと2人分作っておいた自分を、褒めてあげたい。
私は満面の笑みを浮かべて、提案した。
「一緒に食べる?」
「ぜひ」
そうと決まれば、さっそく食事を始めよう。
後片づけはあとでいいやとシンクに使い終えた調理器具を集めてつけ置き洗いをしたあと、2人分の料理とカトラリーを手にリビングの椅子へ腰を下ろす。
「いただきます」
そうして私達夫婦は声を合わせて挨拶をすると、夕食を食べ進めた。
粗挽き肉を捏ねて叩いて成形し、油を引いて熱した調理器具で焼く。
そうして出来上がったのは、肉汁がたっぷり閉じ込められたハンバーグだ。
お皿に乗せたあと、ソースをかけて上出来だと自画自賛していれば、後方から淡々とした低い声が聞こえてくる。
「おいしそうですね」
「わぁ!?」
「すみません。驚かせてしまいましたか」
「お、お帰りなさい……。いつ、戻ってきたの?」
「10分ほど前です」
「声、かけてくれたらよかったのに……!」
「集中しているようだったので。邪魔するのは、よくないと思ったのですが……」
蛍くんの視線は、調理を終えたばかりのハンバーグに釘づけだ。
こんなこともあろうかと2人分作っておいた自分を、褒めてあげたい。
私は満面の笑みを浮かべて、提案した。
「一緒に食べる?」
「ぜひ」
そうと決まれば、さっそく食事を始めよう。
後片づけはあとでいいやとシンクに使い終えた調理器具を集めてつけ置き洗いをしたあと、2人分の料理とカトラリーを手にリビングの椅子へ腰を下ろす。
「いただきます」
そうして私達夫婦は声を合わせて挨拶をすると、夕食を食べ進めた。