友情結婚って決めたのに 隠れ御曹司と本気の恋をした結果
「仕事熱心で天真爛漫な彼女をそばで支えたい。そう思ったから、俺は結婚を持ちかけました。その気持ちに、嘘や偽りはありません」
彼は結婚を反対する両親に怯む様子もなく、まっすぐと真剣な眼差しで声を発し続ける。
「すぐには認めて頂けないかと思います。いつかは家族の一員として認めて頂けるよう、精進します」
その姿が見惚れてしまうくらいかっこよくて、恋愛結婚なら「私も蛍くんが好きなの」と言えたんだろうなと考えるだけで悔しくて堪らなかった。
「菫のほうが、よっぽどお子様ね。まだ若いのに、しっかりした好青年じゃない」
「お褒め頂き、光栄です。お義姉さん」
「まぁ、素敵な響きね。今度は旦那と一緒に、ゆっくりとお話しましょう」
「はい。今日は、失礼いたします」
蛍くんは唇を噛み締めて拳を握りしめ、涙をぐっと堪える私の手の甲を優しく包み込むと、そのまま強い力で引っ張った。
「……っ」
バランスを崩して転びそうになれば、反対の手を使って支えてくれた。
私は彼にお礼を言う元気もないまま誘導され、桐川家をあとにした。
彼は結婚を反対する両親に怯む様子もなく、まっすぐと真剣な眼差しで声を発し続ける。
「すぐには認めて頂けないかと思います。いつかは家族の一員として認めて頂けるよう、精進します」
その姿が見惚れてしまうくらいかっこよくて、恋愛結婚なら「私も蛍くんが好きなの」と言えたんだろうなと考えるだけで悔しくて堪らなかった。
「菫のほうが、よっぽどお子様ね。まだ若いのに、しっかりした好青年じゃない」
「お褒め頂き、光栄です。お義姉さん」
「まぁ、素敵な響きね。今度は旦那と一緒に、ゆっくりとお話しましょう」
「はい。今日は、失礼いたします」
蛍くんは唇を噛み締めて拳を握りしめ、涙をぐっと堪える私の手の甲を優しく包み込むと、そのまま強い力で引っ張った。
「……っ」
バランスを崩して転びそうになれば、反対の手を使って支えてくれた。
私は彼にお礼を言う元気もないまま誘導され、桐川家をあとにした。