弱さを知る強さ
それから金森先生は電話をかけまくってどこの病棟に入院しているかわかった
病棟中でたまきちゃんを探し回ってるらしい
検査って言ってたけどそんなに大事な検査なんだろうか
血液検査くらいならそこまで探さないと思う
「あやは、あの子がどこにいるか知ってる?」
「...うん多分」
「連れて来れる?」
「...」
「あの子のためだ
悪いようにはしないからここにまず連れてきて」
「...やってみるけど
私に絶対ついて来ないで
ここで先生は待ってて」
「...わかった」
私はその足で秘密基地に向かった
やっぱりたまきちゃんはいた
「お姉ちゃん」
びっくりして立ち上がった
「大丈夫、先生はいないから
私1人だから安心して」
「...」
「ごめんね、さっき」
「ううん、少しびっくりしただけ
お医者さんだったんだね」
「そうなの...
でも悪い先生じゃないから」
「医者ってだけで私には敵だよ」
「そうだよね...わかるよ
本当に気持ちわかる」
「...」
「けどめちゃくちゃたまきちゃんの先生や病棟の看護師たち探し回ってるんだって」
「そうだろうね...でもここは見つからない」
「ここがバレると私も困る
逃げ場がなくなる」
「お姉ちゃんと私の秘密だから」
「もちろん
ただね、たまきちゃん
戻らない?さっきの先生がカンカンに怒ってるの」
「えっ、どうして」
「私が逃したから
たまきちゃんに何かあったら責任とれよって」
「えっ、お姉ちゃんごめんね
でも何もないから大丈夫だよ」
「お願い!!!」
私は手を合わせて懇願した
たまきちゃんは俯いたまましばらく動かなくなった
そして顔を上げた
「...いいよ、お姉ちゃん困らせちゃってごめんね」
「困ってないよ、さっきのところで先生待ってるから行こう」
「...うん」