私の愛すべき人~その別れに、愛を添えて~
開院パーティー当日は、都内の某ホテルの会場の一室を貸し切り、立食スタイルで行われた。
医師や看護師、検査技師や私たち事務員が集まり、好き勝手飲み食いする。もちろん堅苦しい挨拶などはあるが、誰も聞いちゃいない。
「うわ。どれも美味しそう! 日本酒も飲み放題だって。早く行こ! 凛!」
もちろん、私たちも例外ではない。菜穂は入り口のドアを開けた瞬間歓喜の声を上げ、大はしゃぎ。合コン気分で来る人も多いらしいが、菜穂は完全に色気より食い気。
そして今日は後輩である、望月唯も一緒に来ている。
「凛さん、私今日は本気でいい出会い求めてるんで。アシストよろしくお願いしますね!!」
「はいはい」
彼女はごりごりの肉食系女子。私より二つ年下だが結婚願望が強く、絶対にハイスぺ男性を捕まえてやるんだと、毎日意気込んでいる。
現に今も男性受けしそうな女子アナ風ファッションに身を包み、メイクも普段より気合が入っている。奈緒と足して二で割るとちょうどよさそうだと、密かに感じているのは内緒だ。
「実は今日、少しでも小顔に見られたくて、一日何も食べてないんです」
「え? そんなことしたら倒れるよ?」
「大丈夫ですよ。だって倒れたらここにいるハイスペ男性が介抱してくれるじゃないですか。まさに一石二鳥ってやつです」