続・幼なじみの不器用な愛し方
「なんつーか……美月って、時折すげー不器用だよな」

「え……?」


思いがけない言葉を理解した時には、再び大きな温もりに包まれていた。

有斗が腰を上げ、ベッドに腰掛けたわたしを抱き締めている。


「ぜんぶ俺を守るためだったって、責任丸ごと押し付けることも出来んのにさ。どんなことも、見て見ぬふりしねーの」

「わたしは……そんな高尚な人間じゃないよ。今回だって、わたしの独りよがりで……」

「独りで全部を背負おうとしたんだろ。美月の言う、“逃げた”っていう状況も、全て」


昨日よりも少し落ち着いたトーンで、昨日と同じように有斗がわたしを肯定してくれる。


「昨日も言ったけど、美月が自分を責めるように、俺だって反省点はある。俺達が離れたのは、変化していく状況に、お互いが少しずつ足りなかったからだ」

「……っ」

「大丈夫だよ。一旦離れて、俺達は足りないことなんてなくなっただろ?」


あれから、わたしは自分の弱さを知った。

有斗も、自分の弱さを知ったという。


お互いがそれぞれに抱え、あの時溢れてこぼれてしまった愛情。

だけど今度は2人で向き合って、補い合えば2倍以上の器を作れる?

愛情が膨れ上がっても、たとえ溢れてしまったとしても、受け止めることが出来るかな。
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