続・幼なじみの不器用な愛し方
有斗が再びわたしを抱き締めて、わたしもお腹を庇いながら有斗の背中に手を回した。

そしたらぽこんとお腹が内側から蹴られて、触れたところから伝わった有斗とわたしは顔を見合わせて、それから笑った。

胎動を感じるのが初めてだった有斗はちょっとだけ泣きそうで、その後も何度もお腹に手を当ててきて。

家族3人。夢みたいに幸せな時間だった。




それから、これからのことを話した。


「昨日ホテルに戻ってから近藤さんに連絡したんだけど、結婚だけじゃなく子どももってなると、ちょっと時間くれって言われた。

タイミングとか発表方法とか、事務所の人達で色々協議しなきゃなんねーって」

「そうだよね。……昨日の時点で、もう近藤さんに結婚報告してるのも有斗らしいけど」

「善は急げだろ。事務所がすぐに頷かねーのなんか、前から織り込み済みだし」


空気は打って変わって、まるで今日の夕飯の相談をするようなテンションで話が進んでいく。


「俺、全然わかってなくて悪いんだけど……やっぱ出産って、通い慣れた病院のほうがいいよな?」

「それは、まぁそうだけど……。まさかこんなことになると思ってなかったから、今更他の病院とか考えたこともなかった」

「だよな」

「でも、生まれてから移動すること考えたら、東京で産む方がいいのかな。里帰り出産とかもあるわけだし、出来ないことはないと思う」
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