続・幼なじみの不器用な愛し方
浮かれている。

この人、めちゃくちゃ浮かれている!


「落ち着いて。まめちゃんが動き回るのはもっと後だから。急ぎで必要なことは特に何もないよ」


ベビーベッドを置く場所などは確保してほしいので、最低限のことは頼む。

有斗は真剣な顔でスマホにメモをとり、力強く頷いた。


「あとは……親への報告か」


次の議題に、わたしは言葉を詰まらせた。

何も言わずにいなくなった親不孝な娘。

有斗パパとママにだって、孫の誕生を隠そうとしていたんだ。


「明後日、仕事が昼からだから……美月さえよければ、明日その足で実家戻って、4人には俺から話すよ」

「……でも、そんなの」

「美月ママと俊哉くんには、俺が見つけてくるって無理言って残ってもらったわけだから。何もおかしいことなんかねーよ」


わたしを安心させるような有斗の声に、硬直しかけた心が解けていく。


「1人で背負わなくていいんだって。ここは俺が分担するから、美月はこっちで部屋の片付けしといてくれよ。綺麗にして部屋を返す。これもめちゃくちゃ大事なことだろ」


迷った時、有斗は迷わず手を引いてくれる。


「ありがとう。わたしは、わたしのやるべきことをするね」

「あぁ。任せた」


これから先、有斗が迷った時は、今度はわたしがそんな存在になれたらいいな。




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