続・幼なじみの不器用な愛し方
『用心するに越したことねーだろ』


そんなこと言ったって、まだ新しい調理器具類は明美さんのゲストハウスで引き取ってもらうことになってるからまとめなきゃいけないし、ゴミは溜まれば袋が重くなる。

通販で買った家具の解体は有斗に任せるにしても、ある程度の片付けはしておかないと終わらない。

有斗の部屋にあったわたしの荷物は、あの時全部捨ててしまった。

段ボールに詰めるところまではしておかないと、向こうに戻ってからが大変だ。


「出来る範囲でやってるから平気だよ」

『……ならいいけど』


片付けがわたしのミッションだと言っていた人とは思えない態度に、思わず苦笑が漏れる。

そうだ。有斗は本来こういう人だった。


『昨日、美月んち行って来た』

「……っ」

『うちの親も呼んで、4人に話してきた。美月の現状と、これからの俺達のこと』


無意識のうちに息を飲んでいた。

洗濯物を畳む手も止まってしまっている。


『めちゃくちゃびっくりしてた。……けど、みんなすげー喜んでくれた』

「……っ」

『美月ママと俊哉くん、……ホッとした顔してた。美月のタイミングで電話してほしいってさ』

「……うん」


有斗は口にしなかったけれど、その時の光景は容易に想像できる。

たくさん、心配をかけてしまった。
< 191 / 209 >

この作品をシェア

pagetop