続・幼なじみの不器用な愛し方
「心配しすぎだっつの」

「だ、だって……っ!」

「いいから。美月は余計なこと考えずに安静にしてろよ」


深夜に駆け込んだ病院で、わたしは切迫早産の診断を受けた。

即入院となり、今は子宮の収縮を抑える点滴を、個室の病室で打ってもらっている。


命の危機が差し迫っているなどという状況ではなかったことに胸を撫で下ろしたけれど、それと同時に、わたしを迎えた病院の先生や看護師さん達が、一緒にやってきた人物の顔を見てぎょっとしていたのを思い出し冷や汗が流れた。

初めて受診した時に記入した問診票に『独身』と記載した記憶があるので、今頃尚更ざわつかせていることだろう。


「まめの無事を一緒に確認できた。それだけで十分だろ」

「……そうだけど」

「事務所にはちゃんと報告するから。発表早められるなら早めたっていいし」

「でも、婚姻届、どうしよう……」


事務所からの正式な了承を得た後に有斗と相談し、明後日10月8日に婚姻届を提出すると決めていた。

現実的に提出が可能で、かつ運気がいい日を選んで2人で決めた。

まだ記入はしていないけれど気に入ったデザインの婚姻届は手に入れていて、明日の夜には結子とツジに家まで来てもらって、証人欄に記入してもらう約束までしていたのに。


「……本音を言えば、2人で出しに行きたい。一生に一度のことだし、これもすげー大事な思い出になるだろうから」
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