続・幼なじみの不器用な愛し方
大事な話がしたいからと、人気のないところでの通話を予めお願いしていたので、外部に漏れる心配はない。


『神崎有斗の……旦那さんの発表で、ずっと支えてくれた人だって書いてたもんね。俺が見てたアキちゃんぴったりだ』

『た……確かに……。って、え、じゃあ高校時代から付き合ってた彼氏って、神崎有斗だったの!?』

『ミヤちゃん、いくらカラオケだからって声大きいよ。ボリューム落として』


なるほど、2人は今カラオケで通話を繋いでくれているのか。

遠くで繰り広げられている夫婦漫才のような掛け合いに、思わず笑ってしまう。

絶対2人は認めないんだろうけど、結構お似合いだよなぁ……。


「今はまだ難しいけど、落ち着いたら彼に紹介させて。わたしがしんどい時、遠くから支えてくれた大好きな2人だって」


2人がいなければ、わたしはきっと押し寄せる現実の中で溺れていた。

有斗に対して素直になれたのだって、2人が指輪を届けに来てくれたからだ。


『もちろん。落ち着いたらすぐに教えてよ。すぐに会いに行くから』

『まめちゃんに会えるのも楽しみにしてるからね〜』


有斗のことを知っても変わらない2人のテンションに、心の底から感謝する。

わたしも、2人に会えるのがすごくすごく楽しみだよ……。




20代半ばでの結婚と相手の懐妊に対する世間の反応は、少しの反発と失望を含みつつも祝福が大半を占めていた。
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