仮面フィアンセ〜憧れの外交官からの執着愛に今にも陥落しそうです
視線が絡むと同時に、胸の奥がぎゅっと締めつけられる。久しぶりに見る修吾の顔、深く澄んだ瞳。そのひと言にさえ、鼓動は速まっていく。しかしそれは、会えた嬉しさ以上に、別れが近づいているという恐怖からくる緊張でもあった。
「あの……ありがとうございます。さっき、私のこと……」
やっと絞りだしたお礼の声が震える。
修吾は短くうなずくだけで、じっと誌史を見ていた。その眼差しに込められているものを読み取るのが怖くて、思わず視線を逸らす。
「誌史、話したいことがある」
思い詰めたような声に、誌史の背筋がびくりと震える。
その言葉の続きなら知っている。
婚約者のふりは、もう終わりにしようと言おうとしているのだ。
「あ、あのっ、私、行かなくちゃ」
慌ててバッグを掴み、出口へ向かおうとする。
だが次の瞬間、腕を掴まれた。温かく強い力が、誌史をその場に引き止める。
「待て」
「あの……ありがとうございます。さっき、私のこと……」
やっと絞りだしたお礼の声が震える。
修吾は短くうなずくだけで、じっと誌史を見ていた。その眼差しに込められているものを読み取るのが怖くて、思わず視線を逸らす。
「誌史、話したいことがある」
思い詰めたような声に、誌史の背筋がびくりと震える。
その言葉の続きなら知っている。
婚約者のふりは、もう終わりにしようと言おうとしているのだ。
「あ、あのっ、私、行かなくちゃ」
慌ててバッグを掴み、出口へ向かおうとする。
だが次の瞬間、腕を掴まれた。温かく強い力が、誌史をその場に引き止める。
「待て」