仮面フィアンセ〜憧れの外交官からの執着愛に今にも陥落しそうです
 「母さんもこう言ってるし、帰りなさい、誌史。また手を借りたくなったら、遠慮せずに呼ぶから」
 「……そう? それじゃ仕事帰りにそのまま帰ろうかな」
 「ああ、そうしなさい」


 ふたりに促され、ようやく決心がつく。


 「ありがとう、誌史。助かったわ」
 「どういたしまして。お母さんが元気になってよかった」


 母が倒れ、修吾からは関係の解消を言い渡されるのではないかとビクビクしていたのが嘘のよう。晴れやかな気持ちでふたりと笑い合った。
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