【完結】転生幼魔女は生き延びたい!~唯一無二の力はナイショだよ〜
第11話:家族団らんのひととき
(えぇ? これ、どゆこと……?)
晩餐会の翌日。
セレスティアがダイニングルームに行くと、そこには新聞を眺めるアルフレッドと、優雅にお茶を飲むクリスティーヌの姿があった。
「あっ、おはようございます、セレスティアさん」
目が合うとクリスティーヌが微笑みかけてきて、アルフレッドも広げていた新聞紙を閉じ、「おはよう」と挨拶をしてくる。
「お、おはよう、ございます……?」
入り口で立ち尽くしていたセレスティアはパチパチと目を瞬かせながら、クリスティーヌの隣に腰を下ろした。
昨日までクリスティーヌは部屋から出ようとせず、アルフレッドともギクシャクしていたのに。一夜明けたら急に仲よく朝食をともにしている。
え、なんで?と、事情を知らぬセレスティアが戸惑うのは当然だった。
「おとうしゃまと、くりすちーぬさま……なにゆえ、ふたりでごはん?」
「『なにゆえ』? 随分と古風な言い回しを知っているな」
混乱するあまり年齢にそぐわない言葉遣いになってしまった。すかさずアルフレッドに突っ込まれたセレスティアは、オロオロと狼狽える。
「えっ、えとぉ……あっ、そう! ほんで、よんだの!」
「本? そのような内容のもの、読み聞かせたでしょうか……?」
背後から聞こえてくるポーラの不思議そうな呟きを耳にしつつ、セレスティアは話題を変えるべく隣のクリスティーヌに顔を向けた。
「くりすちーぬさま、おこもり、おわり?」
「ふふっ。ええ、部屋にこもるのはやめました。これからは、お食事もお散歩も一緒です」
「ほんとう? やったーっ! じゃあ、じゃあ、あとでわたしのおへや、あそびにきてっ!」
「はい。お邪魔します」
「えへへ。たのしみ~!」
にこにこと笑顔で話していると、目の前に朝食のプレートが運ばれてくる。
昨夜は海鮮が中心だったため、今朝はお肉がメイン。
こんがり焼き目のついたソーセージに、とろとろ半熟のスクランブルエッグ。付け合わせのルッコラなどの葉野菜。
そして今日はパンの代わりに──。
「わぁ、ぱんけーきだ!」
一切れ食べると、口の中いっぱいに幸せの味が広がる。
バターの風味豊かなふわふわ生地。はちみつの甘さとラズベリーの酸味が相性抜群で、とまらない美味しさだ。