恋愛期間0。彼の毒はスイーツより甘かった。(仮)
 ――友達。

 私は殆ど鳴らないスマホを見つめた。

 上京してからほぼ仕事関係の人のとしか繋がってなくて、それが友達ではないと離職してから分かった。
 忙しさのあまり、専門学校時代の友人とも疎遠になっている。
 これって、詰んでる? 
 それにしたってズケズケ言う。

「まぁ、そういう人間こそ料理しがいあるんだけど。愚問かもしれんけど、男は?」

 塩田の瞳孔が興味深そうに開く。

「本当に愚問だわ」

 彼氏いたら車中泊なんてしないし、きっと止められる。

「もしかして、女子校出身?」
「え、うん」
「やっぱりそうか」
「やっぱりって何?」
「女が好きになるような女を意識してるって感じ」

 は?
 口の悪さを通り越して、何となく侮蔑されたような気持ちになった。

「意識してない」
「でも女にモテてきただろ?」

 黙ったのは、確かに女子校時代、部活の試合後に知らない子に差し入れ貰ったり、バレンタインに本気チョコを貰ったりしたからだ。

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