恋愛期間0。彼の毒はスイーツより甘かった。(仮)
「やっぱりな。部活って何だった?」

 この人、ヒアリング能力高いなと思いながら答える。

「テニス」
「は? そこはバスケかバレーだろ?」
「思考回路が単純過ぎる」

 私がスコート履いてる姿がどうしてもイメージ出来ないらしい。

「で、レズ?」「違います」

そこはハッキリ言える。

「じゃあ、男が恋愛対象なんだよな? 何歳から何歳までがストライクゾーン?」
「それ、車中泊の取材に関係ある?」
「あるさ。俺を襲うなよ」
「はい?」

 意味分かんないけど、取材を受けるの前提になってきてる。
 塩田が腕を擦りながら聞いた。寒いのかも。

「この車、エンジン掛けなくても暖房使える?」
「うん、ソーラーパネルとポータブル電源でパネルヒーターと電気毛布使える」

 得意気になって、器具のスイッチを押してみたものの……点かない。

「あ、れ?」
「ソーラーパネルの充電足りてないんじゃないの?」

 仰る通りだ。
 この数日、昼間は曇りが多かった。しかも今は雨だし。
 身震いする私に、塩田がバサッとブルゾンを被せる。

「俺の車、準備してくるから待ってろ」


< 21 / 65 >

この作品をシェア

pagetop