恋愛期間0。彼の毒はスイーツより甘かった。(仮)
 準備って?
 隣の塩田の車を見ると、バックドア全開で車内のシートをフラットにしていた。手慣れた様子でマットを並べ、セラミックヒーターも出している。

「これで二人休める」「えっ」

 休憩させてくれるの?

「タダじゃないけど」

 塩田が助手席に戻ってきた。

「取材、撮影、投稿を承諾する契約書にサインくれたら温かい環境を提供する。ただし、今夜だけ。あくまで【一人旅チャンネル】だから」
「契約書あるんだ」
「後で揉めたくない」

 活字を見たら頭が痛くなるので、ざっと読む。

 広告収益は動画コンテツ側とクリエイターがおおよそ半々で、それを編集とチャンネル運営者で3:7で分けるのか、って、チャンネル運営者って、私?
 開局しないといけないの?

「やり方教えるから、そんなに難しくないし。収益はスマホの電話代位は入ってくる」

 それは有り難いけど。

「絶対に顔は映さない? 声もバレちゃうから」
「あぁ、あんた声は可愛いもんな」
「″は″って」
「顔は整形済韓国男子っぽい」









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