恋愛期間0。彼の毒はスイーツより甘かった。(仮)
海風に身を震わせながら、夢中になって砂を搔き出した。穴の中で塩田の手と触れる。
……あぁ、そうだ。この感覚。
くすぐったさと嬉しさ。
子供の頃、誰と遊んだのか記憶は曖昧だけど、砂の中で合わさった手は温かい別の生き物みたいに感じていた。
「この前、うみ、聞いてきたじゃん」
「え?」
「何で ″私に声を掛けたの?″って」
「あぁ、うん」
酔っぱらいの戯言として忘れてくれて良かったのに。
「言う通り、うみは俺とはおかしな事にはならないだろうと思ったんだ。俺は仕事のパートナーには手を出さないって決めてたから」
やっぱり。始めは男と間違ったくらいだもんね。
「あと、俺の特技。男でも女でも、純粋そうな人間って第一印象で見分けられる」
「……」
そんなの過大評価だよ。言われた事ないし。
母と妹からはおねぇちゃんは捻くれてるって嘆かれてたよ。そんなんだから彼氏も出来ないんだよ、って。
「美人とかキャラ強めのモデルは確かに映えるけど、俺は一応ジャーナリズムを目的としてたから、外面だけじゃなく被写体の生き様みたいなの、収めたかったの」
「……うん」
塩田が手掛けた過去の動画は、全部そんな系統だった。
だからこそ、はじめは、私にはそんな価値は無いって断ったんだ。
「けどさ」
……あぁ、そうだ。この感覚。
くすぐったさと嬉しさ。
子供の頃、誰と遊んだのか記憶は曖昧だけど、砂の中で合わさった手は温かい別の生き物みたいに感じていた。
「この前、うみ、聞いてきたじゃん」
「え?」
「何で ″私に声を掛けたの?″って」
「あぁ、うん」
酔っぱらいの戯言として忘れてくれて良かったのに。
「言う通り、うみは俺とはおかしな事にはならないだろうと思ったんだ。俺は仕事のパートナーには手を出さないって決めてたから」
やっぱり。始めは男と間違ったくらいだもんね。
「あと、俺の特技。男でも女でも、純粋そうな人間って第一印象で見分けられる」
「……」
そんなの過大評価だよ。言われた事ないし。
母と妹からはおねぇちゃんは捻くれてるって嘆かれてたよ。そんなんだから彼氏も出来ないんだよ、って。
「美人とかキャラ強めのモデルは確かに映えるけど、俺は一応ジャーナリズムを目的としてたから、外面だけじゃなく被写体の生き様みたいなの、収めたかったの」
「……うん」
塩田が手掛けた過去の動画は、全部そんな系統だった。
だからこそ、はじめは、私にはそんな価値は無いって断ったんだ。
「けどさ」