恋愛期間0。彼の毒はスイーツより甘かった。(仮)
 お兄さん? 私? 髪が短いから? ズボンだから?それともガッシリしてるから?
 振り向くと、涼しい目をしたイケメン私を見つめていた。

「それで車中泊するんですか?」

 いきなり何でそんな事聞く?

「あ、怪しいと思ったよね? 俺、こういう者です」

 私の不審感を察してか、やたら綺麗な手で名刺を差し出された。

【Web、動画編集、ブログ運営 ライター 
塩田文哉】

 フリーランスのクリエイターらしい。塩田って珍しい名前。(顔が塩だから丁度良いかも)

「車中泊の取材とかさせてくれる人探してたんですよ」
「そんなものしません」

 あっ、とそこで私が女だと気が付いたらしく、視線が私の胸元に降りてくる。男がバツが悪そうにした隙に私は車を走らせた。
 軽バン独特のエンジン音や、外気との近さを感じながら、これからは髪伸ばそうかな、などと考えたりもした。



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