君の事好きになっても良いですか?
*琴音*
矢口君が私の教室に来た日から
3日後の放課後。
「琴音、今から理央に会うんだろ?」
「うん、大和駅で待ち合わせしてる。」
「そっか。」
「琴音ちゃん、私は今から部活だから」
「気をつけて行ってきてね!」
「千歌ちゃん、部活ファィト!」
「じゃん、アキ君、琴音ちゃんバイバイ。」
そう言って、千歌ちゃんは部活に向かった。
私と晃は各自、自分の下駄箱で靴に履き
変える。
今日はバイトのない放課後だった。
今から理央くんと、ゆっくり会える。
そう思いながら、靴を履き終えると、
スマホが震えた。
「琴音、スマホ鳴ってる。」
「うん。」
私は、スマホ開くと店長からメールが来ていた。
”小川さん急でごめん。”
”1人体調不良で来れなくなって…”
”今日入れないかな?”
一瞬、迷う。
断ってもいい日、なんだけど……。
頭に浮かんだのは、
忙しい時間帯にバタバタしていた店の様子だった。
”大丈夫です行けます。”
送信すると同時に、胸の奥が少しだけきゅっとする。
理央くんに、言わなきゃ……。
「なんかあった?」
晃が心配そうに私の顔を覗き込んでくる。
「バイト先の事なんだけど、」
「今日16時から入る子が、」
「体調不良で来れなくなったから」
「代わりに出てほしいって。」
「行くの?」
「うん、行く。」
「今日金曜日だし、」
「凄く忙しいと思うから。」
「理央はどうすんの?」
「今からメッセージ入れる。」
「そっ……か。」
私は急いで理央君に連絡する。
talkメッセージ(琴音 → 理央)
「ごめんね、今から会う予定だっだけど」
「会えなくなっちゃった。」
「バイト先が急に人足りなくなって、
「店長から助けてメールが来て、」
「今から行く事になった。」
送信して、スマホを握りしめる。
がっかりさせちゃったかな……。
少しして、すぐに返信が来た。
talkメッセージ(理央 → 琴音)
「そっか、急だったんだね。」
「無理しないで。」
「じゃあさ、終わるまで」
「白鷺駅で待っててもいい?」
「少しでも顔見たい。」
画面を見た瞬間、
胸がじんわり温かくなる。
「うん、ありがとう。」
「すっごく嬉しい!。」
「終わったら連絡するね。」
私は即メッセージを送り返した。
ちゃんと、待っててくれる。
理央大好き……。
早く会いたい。
その気持ちだけで、
少し疲れも吹き飛んだ。
琴音 side 終わり