死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~
 理由はどうあれ朝から彼の笑顔が見られて、またうれしくなる。とにかく彼との距離を縮めたい。たとえ呆れられても笑われても、積極的に話しかけて活路を開くと決めたのだ。

「訓練なさるのですね?」

「ああ、毎日慣らしておかないと、体がなまってしまうからな」

「私も少し習ってみてもいいでしょうか」

 いくらかでも彼の大変さが知りたい一心だった。

「えっ、剣を?」

 怪訝そうな彼に真剣な面持ちで「はい」と頷いた。

「なぜ剣を習いたいと思うんだ?」

 できるかぎりレオナルトの近くにいたい。理由はそれだけだ。

 焦っても仕方がないとわかっていても時間は限られている。レオナルトが戦地に向かうのは約五カ月後、怪我をして戻ってくるのはそれからだいたいひと月後だ。一日も早く距離を縮めたかった。

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