想いと共に花と散る
記憶というものは、誰にも干渉することのできない、
一番頑丈な記録です。
全てを覚えることはできませんが、
忘れては駄目だと思うことだけは、
覚えていたいですね。
以上、榊原蓮華草でしたっ!
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「下手だね」
「じゃあ聞かなかったら?」
夜の歩道橋で出会った、最悪な男の子。
精神的な病を抱え、
夜になると独りで街を彷徨ってしまう私と、
白血病を患い、病院でギターを弾く彼。
最悪の出会いだったはずなのに、
彼の歌は、いつしか私の夜を変えていった。
「俺の歌、好きか?」
「……うん。大好き」
歌に救われ、
彼に惹かれていく。
だけど彼には、
私に言えない秘密があった。
「約束する。また明日も歌うから」
その約束が、
永遠に続くと思っていた。
けれど――もう一度出会った貴方は、
あの日と同じ笑顔で笑っていた。
「俺、今度こそ――」
その言葉の意味を、
私はまだ知らない。
─
✦
─
好きだったから、貴方を大嫌いになった。
そして私は、
貴方が残した最後の歌を――歌い継ぐ。
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俺は、君の右手になりたかった。
ただ、隣で君の描く青空を見ていたかった。
君の絵が、
君の笑顔が、
君の夢が、
全部、全部好きだと気づいた頃、
君はすでに俺の隣にはいなかった。
『卒業おめでとう⋯⋯碧南』
長い長い人生の、
ほんの数ヶ月だけの付き合い。
恋人同士だったわけでも、
古くからの知り合いだったわけでもない。
『凌、もう⋯⋯私のことなんか忘れて』
赤の他人同士だったからこそ、
互いに突き放しちゃったりなんかして。
『自分はもういねぇから簡単に言えるけどさ、
たった一人残される側にでもなってみろよ⋯⋯っ!』
君の描く青空は、
遠くへ滲んで消えていった───……。
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私は箱入り娘。
外の世界を知らない、
哀れな小鳥。
愛されすぎた私は、
愛し方を知らない。
『私、ボディーガードなんていらないよ?』
私が箱入り娘になったのは、
過保護な父親の影響。
『今日からお嬢のボディーガードを務めます』
ただボディーガードがつくだけならよかった。
でも、
過保護な私の前に現れたのは、
最先端技術を搭載した護衛ロボットだった。
❦
生粋の箱入り娘
神条 新那
(しんじょう にいな)
×
お嬢の無感情ボディーガード
コードネーム:R-01
神条 零
(しんじょう れい)
通称:アール
❦
『お嬢、あまり俺を揶揄うな』
ロボットだから無感情のはずなのに。
『俺が絶対に護ってやる。だから、お嬢は黙って護られてろ』
心なんて持ってないはずの彼には、
確かな愛と優しさがある。
その甘さは、一級品。
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