再逢
創業してかなり長いと思わせる明治時代のモノクロのホテルの建物は、今とは
形が違う部分も勿論あるけれど、とても
素敵だ‥‥

確かお祖父様からこのホテルを継いだと
言っていたけど、支配人のご両親は何を
されてる方なんだろう‥‥

『お待たせ。熱いから気をつけて。』

「わぁ‥いい香りですね。ハーブティー
 ですか?」

『ああ、瑆が庭園で育ててるハーブで
 よく作ってくれてね。』

瑆さんって女子力高い気がする‥‥

髪だってサラサラだし、肌だってとても
綺麗だ。あとは酷い言い方だけど、黙ってた方が紳士的なんだけどな‥‥

隣に座った支配人と作り始めた当初の写真を見ながらゆっくりと次のページを捲ると、そこにあった写真を見て思わず目を見開いた

「ッ‥‥嘘‥‥そんな‥‥」

信じられない気持ちと動揺で焦る私は、
支配人を見つめた。

「‥‥あの‥‥この人は誰ですか?」

モノクロ写真に写る人物を震える指先でそっと指し示すと、目頭がグッと熱く
込み上がる
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