再逢
泣いてはいけないと思いながらも、
感情が押し寄せてしまいとうとう目から涙が溢れてしまった

『‥‥ホテルの創業者で日髙 隆徳
 だよ。隣にいるのは確か‥妻の伽耶
 だったはずだが‥‥』

「ッ‥‥‥」

瓜二つなだけで、違うかもしれないと思ったけれど、やっぱり鈴子の妹の伽耶で
間違いなかった‥‥

療養所で出会った男性がまさか支配人の
ご先祖様に当たる方だったなんて、こんな偶然あるのだろうか‥‥

体が弱かった伽耶が療養所で元気になったのは日髙さんのおかげだったのね‥

結核にかかって寂しい丘の上の診療所で1人この世を去った鈴子にとって、伽耶を残して旅立つことはとても気がかりだったから、こうして幸せに暮らしただろう伽耶の姿を見れて涙が止まらないのだろう

ページを捲りながらも、2人が笑顔で
ホテルを作る様子や子供達に囲まれて
暮らす姿がこうして見られて良かった‥

『香那‥‥おいで‥‥』

えっ?
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