再逢
話したいけど、力が入らないどころか
起き上がれそうもない私のグッタリした
様子に、至近距離から見下ろす支配人が小さく笑っている

こんな気持ちがこもったキス‥‥
勘違いじゃないって‥言うよりもう‥
好きという気持ちが溢れ出てるような
求愛のようだ‥‥


支配人も私と同じ気持ちなんだ‥‥


『‥‥泣くようなことはしてない。
 それとも‥そんな顔してるけど
 嫌だった?』

頬に触れられた手に擦り寄るように顔を
傾けてから見つめる

私も‥ちゃんと伝えたい‥‥

「そばに‥いてもいいですか?」

離さないと言ってくれたその気持ちを
ちゃんと受け止めたい‥

圭吾さんのことは知るのは怖い‥‥

でも、今は目の前で私だけを見てくれる
日髙さんを私も真っ直ぐに見ていたい

『フッ‥‥いいよ。』

偶々訪れたホテルで働きたいと思い、
呼吸がしやすいと感じたこの場所に
胸が締め付けられるほど恋焦がれる人
が居た‥‥

鈴子‥‥私‥逃げずに頑張るから‥‥

もう一度重なり合った唇に今度は答えるように受け入れ、指を絡められた両手をそっと握り返した
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