年下研修医の極甘蜜愛
第一章
心のキズと新たな出会い
初めて好きになった人は、大学のサークルで知り合った同じ学部の二つ先輩だった。よく笑う人で、今でも彼を思い出すと笑顔ばかりが浮かんでくる。
地方の田舎町で生まれ育って、恋愛経験ゼロのまま高校を卒業した。声をはずませて彼氏の話をする同級生が羨ましくなかったといえば嘘になる。
恋愛への興味はもちろん、機会だってあったのに、恥ずかしいとか怖いとかネガティブな気持ちが先立って、どうしても一歩を踏み出せなかったのだ。だから、デートの帰りに先輩とそういう雰囲気になった時も、どうしていいか分からなくて怖いと拒否してしまった。
いまどき、オカタイ女なんて面倒なだけ。嫌われてしまうかもしれない。彼の反応が、とっても怖かったのを覚えている。しかし先輩は、大事にすると言ってキス以上は求めなかった。
素直に嬉しかった。愛されているのだと錯覚するには、十分過ぎる優しさだったから。