年下研修医の極甘蜜愛
――セックスの相手を探しにいく。
仁寿の知る彩からは想像もつかないセリフはとても衝撃的で、なにを言われたのか理解ができなくて頭が真っ白になった。しかし、セックスの相手を探しに行くという彩に「行ってらっしゃい」なんて口が裂けても言えない。
あの時、仁寿は必死に冷静をとりつくろって、相手はここにいると言葉を絞り出した。心臓がばくばくして、告白なんて比じゃないくらいの緊張感だった。
初めて仁寿が彩に気持ちを伝えたのは、大学を卒業して医師として働き始めた四月だった。週末に開催された、医局の歓迎会の帰り道。仁寿は、二次会には行かないと先生たちの誘いを断って、週末のにぎわう繁華街を駅へ向かって歩いていく彩を追いかけた。
「ちょっとちょっと、藤崎先生。君たちの歓迎会なのに、主役が二次会に行かないとかあり得ないんだけど?」
酔っていい気になった若手の先生たちから足止めされたせいで、一度見失った彼女の姿を雑踏の中に見つけたのは十分近くたってから。
街角でたむろっているスーツ姿のサラリーマンに声をかけられているのを見て、猛ダッシュした。あんなに全力で走ったのは、いつぶりだっただろう。
「彩さん」
息を切らして手をつかんだ時の、驚きと安堵が混ざった彼女の表情は忘れられない。