年下研修医の極甘蜜愛


「彩さん、コート」

「あ、すみません。お願いします」


 先にコートを脱いだ仁寿が、彩のコートを預かってクローゼットのハンガーにかける。部屋は適度に暖房が効いていて、ノースリーブのカクテルドレスでちょうどいい室温だ。


「隣、いい?」


 仁寿が左側に来たので、彩は右に寄って座るスペースを空けた。


「なにか飲む?」

「いえ、今はお腹も胸もいっぱいで」

「そっか」


 一度ソファーを離れて、仁寿が備えつけのワインセラーからシャンパンを選び、シャンパングラスを二つテーブルに置く。それまで花火に夢中だった彩の目が、一瞬でシャンパンに釘づけになった。

 間接照明の淡い明かりに照らされて、透明な瓶の中ではちみつ色に輝くそれは、アンリ・ジローのブラン・ド・ブラン。シャルドネのヴィンテージだ。彩の左隣に座った仁寿が、花火のとどろきよりも豪快な音を立てて栓を飛ばす。


「飲みたくなった?」

「はい!」

「いいね、その嬉しそうな顔。ウイスキーもあるけど、まずは誕生日のお祝いらしくシャンパンで乾杯しよう」

「そうですね」
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