年下研修医の極甘蜜愛

 仁寿の身支度が終わると、二人はラウレラの贅沢な朝食をお腹いっぱい食べてビジネスホテルへ戻った。ビジネスホテルに到着したのは、八時半。フロントで洋装店の人が届けてくれた服を受け取って、彩はスマートフォンで道路の混雑状況を確認した。仁寿のいったとおり、休日だから混雑はしていないようだ。


「それでは、九時十分にここで」


 待ち合わせの時間を決めて、それぞれの部屋に行く。彩は仕事用のメイクをしてスーツに着替えると、急いで荷物を整理した。二泊三日の荷物が入るサイズのキャリーケースに、たたんだカクテルドレスと襟にブリリアントストーンが輝くチェスターコートを入れる。その瞬間、昨夜のことを思い出して手が止まった。


 ――幸せな夜だったなぁ。


 本当に夢のような時間だった。大事にしよう、と彩は思う。ドレスと靴、コート。それから……。


「仁寿さん」


 魔法の言葉みたいに彼の名前を口にすると、今日も元気に頑張れそうな気がする。
 彩は、よしと気合いを入れてキャリーケースを閉めると、時間を見て仁寿と待ち合わせているロビーへ向かった。
 彩が待っていると、時間ぴったりに仁寿があらわれた。仕事用の黒いスーツにネクタイ、それにステンカラーのコート。昨夜とは雰囲気が違う、シックな装いだ。
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