年下研修医の極甘蜜愛
ゴホッ。彩は、思わずクリームソースを喉に引っ掛ける。
「あれは絶対、イイコトあったね」
「肌のお手入れをしてるんじゃないの? ほら、今は男の人もメイクとかする時代だし」
「違う、そういうのじゃないのよ。なんていうの、内面から溢れる輝きって感じ?」
仁寿の顔を思い浮かべた彩は、なんだかおかしくなって笑いをこらえきれなくなった。
「それでさ、彼にとって肌ツヤがよくなるくらいイイコトってなんだろうと考えてみたわけ」
「由香、面白い」
「こら、彩。笑ってるけど、彩でしょ。さては、とうとう落ちたな?」
――うっ、鋭い。さすが、由香。でも、肌ツヤがよくなるほどイイコトなのだろうか。
彩は、笑いながら白状するように頷く。
「そっか、よかった」
心底安心したように、由香が嬉しそうな笑みをこぼす。
由香は、早くに病気で母親を亡くしている。それは二人が中学二年生の冬、新年を迎える間際だった。明るくて気丈な由香が、立ち直れないくらい悲しみに打ちひしがれて、当時の彩は掛ける言葉もなくただ傍にいるしかできなかった。