年下研修医の極甘蜜愛
仁寿は総合病院の救急科研修に戻り、彩のほうも仕事に追われて、出張後一度も会えずにいる。その代わり、夜に電話で話すようになった。お互いに忙しいから、そんなに長い時間は話さない。しかし、仁寿の声を聞くだけで、彩はその日のストレスがリセットされるような気がしていた。
出張先での夜のような時間もいい。そして、顔を合わせない間にゆっくりと関係が親密になっていく感じも、お互いを信頼する気持ちが強くなる気がして安心できる。
彩は、アパートの駐車場にタクシーを待たせて用意していた荷物を取ると、仁寿のマンションへ向かった。
渡されていた合鍵を使ってエントランスを通り、エレベーターで八階に上がる。玄関のドアの前で、インターホンを押すか少し悩んでシリンダーキーを鍵穴に差し込んだ。
「こんばんは」
ドアを開けて、中をうかがう。玄関の電気がついたので、彩は中に入ってドアを閉めた。
「おかえり、彩さん」
奥から駆けて来たのは、メガネをかけた部屋着姿の仁寿だった。洗い物でもしていたのだろうか。シャツの袖が捲り上げられている。
「た、ただいま……です」
ぎこちない挨拶をする彩の手から荷物が詰め込まれたバッグを取って、仁寿がドアのロックをかける。