年下研修医の極甘蜜愛
ホテルの前に着いて車をおりる間際、仁寿がリュックサックから小さな箱を出して彩に手渡す。
「F大の近くにある洋菓子店のマカロンです。おやつにしようと思って買って来たんですけど、よろしければどうぞ。おいしいですよ」
「わぁ、ありがとうございます。このお店、有名ですよね。一度食べてみたいと思ってました。でもいいんですか? 藤崎さんのおやつがなくなっちゃう」
「気にしないでください。僕より廣崎さんに食べてもらうほうが、マカロンも嬉しいでしょうし。それに、僕は好きな時にいつでも買いに行けますから」
なんて雰囲気の柔らかい人なんだろう。彩は、仁寿のにっこりとした笑顔に好意的な感想を抱いて、同じようにほほえみ返した。
「また勉強会をする時は教えていただけませんか? 今日の話、すごく興味深くて面白かったので」
「分かりました。明日は、気をつけて帰ってくださいね」
「はい、ありがとうございました」
車をおりて、ドアを閉めた仁寿が手を振る。
家に帰りついてすぐ、スマートフォンのメッセージ受信音が鳴った。アプリを立ちあげてみると、仁寿からだった。
『次もおいしいお菓子を買って来ます』